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小説夏と罰 (上・下) - Emalfire.mp3

小説夏と罰 (上・下) - Emalfire.mp3
[00:00.968]その日は、夏を嫌悪するには十...
[00:00.968]その日は、夏を嫌悪するには十分すぎる空だった / うだるような夏が身体を侵食していく君を攫った季節が舞い戻ってくる
[00:13.708]汚れのない青がどれほど憎らしかったか / 空は彩濃く 置き去りにされた僕だけが
[00:20.973]理解など求めても無駄であろう / この世界で風に揺れてそこに在った
[00:26.164]自分の存在はこの世界に1ミリ足りとも傷を残せず / 君の飲み残しのような人生を
[00:33.124]生を受けたのも神の気まぐれ対して / 背負って生き続ける僕の身にもなれ
[00:39.654]全てから祝福されている君は煌煌と / 君が諦めてしまった世界で一文にもならない
[00:46.997]「夏、終わるの寂しいよな」/ 懺悔を続けている
[00:51.018]君の屈託のない笑顔が私の喉を一掴み / 僕が手を離したあの一瞬を君は
[00:58.304]絞めるでもなく、ただただ罪悪感を植えつける / 僕に一生後悔させる気なんだね
[01:04.322]信頼も友情も塗り潰しうる劣等感と / 思い出など何の意味もなさない
[01:10.386]私は共生し続けるのか / 君の呪いのような寝顔の前では
[01:42.400]君を壊してやりたいと思った / 神も仏も救いはもたらさず永遠に裁かれない
[01:48.432]そんな自分を恥じてもいたが / 僕は瞼すら閉じられぬ
[01:54.821]一度でいい、聖人のような思考を歪めて、/ 何も感じない心であるのに
[02:01.162]醜い内面を抉り出してやるのだ / 焼け付くような痛みだけ残るのは何故
[02:07.859]見ろ!見ろ!/ 僕に慰めの機会など与えず
[02:15.224]今からお前を突き落とす / 君はただ夏を罰として刻んでいった
[02:20.015]裏切りは随分前から計画されていたと / 祭りの甘い林檎のような頬に
[02:26.447]全てを知った君の顔に私は青すぎる空を見たい / 手は届かぬこの先一度として
[02:35.954]「あっ、お祭り、5時にいつものとこ集合な」/ それが冬であったならば 凍った声に諦めもつくだろうか
[02:47.267]ああああ/
[02:49.249]ごめん、ごめん、ごめん、/ 僕が手を離したあの一瞬を君は
[02:54.104]ごめん、ごめん、ごめん、ごめん、/ 僕に一生後悔させる気だとしても
[02:58.532]もう無理だ、無理です、無理だ、/
[03:01.662]許して、嗚呼、許して、/ それが本望であると受け入れてしまえば 君は二度と僕の元へ帰ってこない
[03:13.607]助けて、神様 / 君が好きだと僕が喉裂けるほど泣いても
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